白い想い
いつのまにか好きになっていて
もっともっと祐一に近づきたいと思い始めた中2の夏
数え切れない年月の想いを
笑って伝えるつもりだった
どんな結果が待っていても、笑って「すき」って言うはずだったんだ
いつもより早く起きて
いつもより丁寧に寝癖を直して
鏡の前で自分に言い聞かせた
何があっても「好き」って伝えるんだって
大事な話があると呼び出した放課後
心のなかで自分に「落ち着け!」って言い聞かせて顔をあげた
「俺も大事な話あるんだけど」
最初に口を開いたのは祐一だった