白い想い

温泉大好きなあたしが
ずーと楽しみにしていたのに

だから勉強だってお手伝いだって頑張ったのに…
それに3日後は…

こんなことで泣く高校生なんてどーかと思うけど、あたしの目から大粒の涙がこぼれてきた

「…ふ…ぅっ…」

先生はあたしが泣いてることに気づいて
からかったりなんかしないで頭を優しく撫でてくれた

大体涙が止まったころ、なんだか急に泣いた恥ずかしさに襲われた

「あ、あたし帰ります」

そう言って鞄をガサコソしながら歩出した

でも…あれ?

急に動きが止まったあたしを不思議そうに近寄ってくる先生

「…鍵がない」
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