初恋*初彼
「言うわ…
好きだ。」
風に流されて消えてしまいそうな弱々しい声で…
生まれて初めて
男の人に
"好き"
と言われた。
あたしは、信じられなくておろおろしていた。
「あたし…
嘘でしょ?」
「嘘じゃねぇよ」
そう言って、耳まで真っ赤になって
恥ずかしそうにしながら櫻井はあたしを抱きしめた。
あたしは、何だか涙が出てきた。
「今まで、いっぱい意地悪してごめんな。
俺…
何かお前にわ優しくできへんくて…
でもな…
最近気いついてん。
俺…
友里ちゃんのこと
めちゃくちゃ好きやねん…
てな。」