姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「ぎゃああぁぁぁっ!」




阿鼻叫喚をあげてしまうほどの“異物”があった。


ホラー映画顔負けの叫び声。


それも致し方ない。


頭にピョコピョコとしてとても愛らしく可愛い真っ白な獣耳があれば。


繰り返すが、ピョコピョコとしたチャーミングなウサ耳が成人男性にあるのだ。


「ゆ、ゆゆ、夢だっ。ないないないないっ。覚めろ俺っ!悪夢だ、最悪な悪夢なんだよ、起きろー!」


混乱、ここに極まる。


まさかウサ耳をはやす時がこようとは驚きものだろう。


ただでさえ童顔というのにこんなのつけていれば、笑われるどころの話じゃない、売られる。


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