姫様とウサ耳はえた金髪童顔


「な、ん、どこで育て方誤ったんだよ、俺っ!ロードが、あのムッツリが作る料理食っていたせいでこんなっ」


考えがまとまらず、彼が嫌いな男に責任を全部押し付けた。


何とかウサ耳を取ろうにも、やはり取れない。


痛覚があるのだ、このウサ耳に。神経で繋がっており最早体の一部で――


「ありえねーっ、男にウサ耳だなんてありえねーって。俺は姫守んなきゃなんねえのに、こんなんじゃ」


生き恥を晒すものだ。
敵を前にして、こんなウサ耳をつけていればシリアスムードもあったものじゃない。


何とかしてこのウサ耳を取りたいと思うのは、男として当然で。


「……………」


彼が、腰にある剣に目を置いたのは時間がかからなかった。


< 7 / 270 >

この作品をシェア

pagetop