7kiss 【短編集】





「今日でお前の隣最後じゃん。だから絵描いてよ。俺と美希の。」



ドキっ。



あたし、この時絶対顔赤かった。



そんなあたしを、早くと篤斗がせかす。



篤斗から紙を2枚貰い、1枚に1人を描いた。



あたしが絵を描いているときも、篤斗の話は止まらなかった。



「俺、隣の奴とこんな仲良くなれたの美希が初めて。というより、女子ん中で初めてかも…。だからすげぇ嬉しい。」



そう言った篤斗の顔は、あの笑った顔だった。



あたしは何故か涙が出そうだった。



「できたよ」



あたしは篤斗に篤斗の似顔絵を渡した。



「いらない」




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