弓狩り-ユミガリ-
男子副部長:変態王子
梓の背中を見ながら"はぁ…"とため息を付いていると後ろから人の気配が…。
「蓮~v」
陽気な声と共に後ろから抱き着かれた。
「うん、やっぱり蓮は抱き心地がいいn…Σぐはっ/」
笑顔で抱き着いたまま喋るそいつに私は無言のまま肘打ちをお見舞いした。
「いてて…今日も蓮は手厳しいね、そういう所も好きだけど…v」
一度は倒れるも直ぐに起き上がって鳩尾を擦っている。
周りの部員も慣れたのか呆れたようにこちらを見ている。
この男、もとい変態は男子副部長の浦上隼人(うらかみ はやと)
性格は去ることながら、見た目はイケメンと呼ばれる部類で女の子にも優しいため、いつも周りは女の子ばかり。
(こんな中身でも弓道が絡んでくると嘘みたいに熱くなるんだよな)
何故か私はこの変態に気に入られて、こんなやり取りは日常茶飯事なわけで…;
「隼人、いい加減懲りなよ…;」
"的の変わりに吊るすよ?"と睨みながら言いつける。
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