弓狩り-ユミガリ-
「流石にそれは……;」
効果覿面、いつもは中々引き下がらなくて結局梓に引きずられて行くんだけど、少しはマシになったみたいだなとホッとする。
「ならさ、蓮…」
「…?」
俯いたまま少し低い声で喋る隼人にちょっと驚きながら次の言葉を待つ…。
「チュッ…」
不意に柔らかいものが私の頬に当たった。
「Σなぁっ…//」
直ぐに隼人が頬にキスした事に気付いて顔に熱が集まる。
驚きのせいで思考が……;
「よっし、蓮の頬っぺ頂き♪…って…蓮?」
隼人がヒラヒラと私の前で手を振る。
「浦上ー、お前という奴は!!」
梓が勢い良く隼人に詰め寄り袴の襟を掴み上げる。
「うぉっ…わ、悪るかったって…/」
「当たり前だ!!」
そんな二人のやり取りの中、私の頭はやっと動き出した。
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