多幸症―EUPHORIA―
Case.1 多幸症の少女。
しあわせってなぁに?
『なんで、僕は生きているんだろ』
屋上で授業をサボりながら、妙に哲学的なことを自嘲ぎみに呟く午後。
『生まれちゃったからじゃない?』
笑顔だけが取り柄という彼女――梨依ちゃんは幸せそうに微笑んだ。
えっと、
ところで幸せって何だろ?
ううん…
また、問題が増えた。
『なんで生まれたのかな』
『きみは何にでも、意味をもたせたがるんだね……。意味無いと、安心出来ない?』
そう言うと、梨依ちゃんは僕の頬に唇を寄せてキスをした。
『キスにも理由が必要?』
『君と出会ったのも理由が必要?』
梨依ちゃんは僕に聞く。
僕は答えられない。
『意味がないから面白いこともあるよ。もし、生きることに意味があったり、やらなきゃいけない使命があったら、すごくつまんないと思うな。君との出会いも、こんなに幸せ感じたりしない』
溢れんばかりの笑顔でそんなことを言う梨依ちゃん。
僕はそれに少しだけ幸せを感じた。
『なんで、僕は生きているんだろ』
屋上で授業をサボりながら、妙に哲学的なことを自嘲ぎみに呟く午後。
『生まれちゃったからじゃない?』
笑顔だけが取り柄という彼女――梨依ちゃんは幸せそうに微笑んだ。
えっと、
ところで幸せって何だろ?
ううん…
また、問題が増えた。
『なんで生まれたのかな』
『きみは何にでも、意味をもたせたがるんだね……。意味無いと、安心出来ない?』
そう言うと、梨依ちゃんは僕の頬に唇を寄せてキスをした。
『キスにも理由が必要?』
『君と出会ったのも理由が必要?』
梨依ちゃんは僕に聞く。
僕は答えられない。
『意味がないから面白いこともあるよ。もし、生きることに意味があったり、やらなきゃいけない使命があったら、すごくつまんないと思うな。君との出会いも、こんなに幸せ感じたりしない』
溢れんばかりの笑顔でそんなことを言う梨依ちゃん。
僕はそれに少しだけ幸せを感じた。