王子様と幼馴染


「アキ?聞いてる?」
「え?」

いろいろと考えていたから、
李音に声をかけられていたことに気づいていなかった。

「何?」
「いや、何って…お前、今の話聞いてた?」
「ご、ごめん、聞いてなかった」
「ったく、だろうなと思ったけどさ。ま、いいよ。」

途端、彼が険しい表情をした。
?と首を傾げると、ちぃっと舌打ちをされる。


「…また、かよ!」



そして突然、私の手を掴むと、走り出した。


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