王子様と幼馴染
「ふ、」
「な、何よ!?」
「調子のってんじゃねーよ!」
でもそれが彼女らの逆鱗に触れたらしく、(そりゃそうか)
頬をばちんっと叩かれる。
それでも、謝るのは癪なので、
逆に目の前の彼女たちを睨み付ける。
「ちっ、こいつ…」
「生意気なんだよ!
特別に可愛いわけでもないくせに!」
「そうよ!私達、いつもおしゃれして、化粧して、
佐伯くんに振り向いてもらおうと頑張っているのに!」
そう言って、また私の頬を叩く。
仕舞いには、私のおなかあたりを蹴り上げて、
着ていたベストのボタンをぶちぶちっと引きちぎられた。