眠ってしまっていたみたい。

風でふわりと揺れる長い髪が光を反射して眩しくて、目を細める。

「来てくれたのか?」

心なしかホッとしたように微笑む吟珥。

「、、、吟珥」

無意識に手を伸ばす。

「逢いたかった」

あぁ、この時私はどんな顔をしていたんだろう。
吟珥の見開かれた目を見て、意識が暗闇に落ちた。


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