もてまん
待ち合せ
あっという間に一週間が過ぎていった。
繁徳はそわそわと落ち着きがなく、勉強にも身が入らない。
(どうしてくれるんだよ、千鶴子さん)
これも偶然なる運命の仕業ということか。
もしかして、舞と千鶴子はつるんでたんじゃないだろうかと、繁徳の頭の中に疑念が浮かぶ。
最近は舞の方が千鶴子と良く会ってたわけで、そう考えると納得もいくのだ。
(まぁ、今更どうにもならないけど)
繁徳は、舞の楽しそうな笑顔を思い浮かべ、参考書に無理やり意識を戻そうともがいていた。