もてまん
「ホント、みんな言ってるよ。
求められるからしょうがなく身体を許すけど、本当に好きならキスだけで十分だって」
「なんか、俺が友達から聞く話と違うな」
「え~っ、どんな話よ」
「それは言えない」
繁徳は友人から聞く、彼女達のとる誘惑的な大胆なポーズや、セックスの時の呻き声、そんな話を頭から振り払った。
「だって、セックスって痛いんでしょう?
そんなの、好き好んでしないよ」
「……」
「みんな言ってるよ。
気持ちいいのは男だけだって」
「俺も経験ないから、何とも答えられないな」
繁徳は言葉に詰まって、お茶を濁した。
「まぁ、その時が来たら解ることだね。
お楽しみに取っておこう」
舞がそんな繁徳を見て、クスッと笑った。