私が求めていたもの
「お前泣いてる……。」

「あ……ゴメン。」

「俺の胸使え……。」



そういって李貴はアタシを優しく包み込んでくれた。



アタシは思いっきり泣いた。



思いっきり泣けたのもカラオケだったからだよね??



じゃないと恥ずかしいもん。






_____


素直じゃないなぁアタシ。



本当は包み込んでくれたのが



李貴だからだよ???




あたしたちはそのとき知らなかった。



誰かがこれを見ていることなんて。



「なるほどね???李貴。。」



黒い影はそう言った。



ちいさなちいさな声で。
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