私が求めていたもの
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幼いときのアタシは身体があまり強くなくて



仁はよくアタシをいじめる奴らから助けてくれた。



多分、その影響で仁の強さがしだいにみんなに広まっていったのだろう。



「俺さ≪Skull≫って言う族作るつもりなんだけど……。」



ある日仁がアタシにいった言葉。



アタシと仁は歳の差が結構あるから



もちろんアタシは"族"なんて言葉を知らなかった。



アタシが中1の頃≪Skull≫はこの地域でかなり有名な族になっていた。



ある日ずっと負けていた族と最後の戦争をすることになった。



そのときアタシは毎日のように族のたまり場へ通い



みんなを見ていた。



友達もいたしいじめられることもなかった。



でもちょっとでも大好きなおにいちゃんと一緒にいたかった。



「ぢゃー今日は解散!!また「ちょっと待って!!」



みんな目を丸くしている。



普段あまり喋らないアタシが大声を出したのだから。



「どうした?亜里抄。」

「おにーちゃんアタシ多分今回も負けると思うよ……。」



みんな変わってなかったから。
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