婚約者の秘密♪
話の途中で智和さんが急に真面目な声で言い出した。


その声に私の体が一瞬で強ばる。



なんで私だけ…?



「――なんで優羽1人残すんだ…?」


達也は飲んでいたお茶をカタンッとおいて静かな声で言った。



「優羽ちゃんに危害は加えないよ」


ニコッと智和さんは微笑んだけど私は安心出来なかった。




「達也。出ましょう」


紗幸さんは席を立った。



「…わかった」



達也も渋々席を立とうとしたら私の耳元に顔を近づけた。






『優羽。何があっても俺がいるから。何かあったらすぐに俺に言えよ』






達也の顔を見ると少し不安そうな顔をしていた。



達也―…心配してくれるんだね。



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