婚約者の秘密♪
誰かと思ったら、達也だった。


走ってきたのか息が上がっている。



「優羽…」


達也は私のほうをじっと見た。


達也の綺麗な黒の瞳が怖くて目を逸らして千亜季さんにくっついた。



「優羽、さっき繁華街にいたか?」



確信に迫るように言われて私の体はビクッとなった。


大事なとこでは体は素直に反応してしまう。



「優羽、何か感違いしていないか?!俺は…」


「達也!あんたね!」


達也の言葉を遮って千亜希さんの怒っている声が聞こえた。



「待って…」


千亜希さんが達也のところに行って怒り出しそうだったから私は千亜希さんの服を握った。







“パンッ!”






その瞬間、乾いた音が響いた。


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