婚約者の秘密♪
また涙が流れた。



「泉さん、ありがとう…もう、いいよ…」


私はそう言って階段を駆け上がった。



「優羽!!」



達也の声をも気にも留めないで私は空き部屋に入った。



その部屋には窓とベッドしかないシンプルな部屋。


今は窓の外から月の光がさしこんでいるが暗い。


だけど私は電気もつけないで、ドアにもたれ掛かって座り込んだ。




「私…ほんとダメだな…」



いつも泉さんにも千亜希さんにも迷惑かけて…






「達也…」



私は天井を見上げて呟いた。




私はどうすれば1番いいのかな…?



ううん。

本当は心の中でもう決まっている。



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