婚約者の秘密♪
「…羽様…、優羽様」



誰かに呼ばれいる声が聞こえて私は目をあけた。



「優羽様、つきましたよ」



ニッコリ笑った運転手さんが起こしてくれた。



「あ、すみません」



あれ?…この感覚なんだか懐かしい感じがする…



そう思いながら私は車を出た。



「――っ!!」



車を出た瞬間、私の体が固まった。



だって、そこは―――















達也のお気に入りのピンクの薔薇が咲く公園だった。



「どうして、ここに?」



できれば、ここには来たくなかった。


私の決心が揺らぎそうだから。



「優羽様、行ってらっしゃいませ」



運転手さんが頭をさげた。



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