婚約者の秘密♪
私はゆっくりと公園の階段を登った。



1年半、達也が初めて私をここに連れてきてくれたときから今まで何回も来たが冬に来たのは初めてだ。



「わぁぁ…!」



登りきると目の前には真っ白な雪が広がっていた。



どこも汚れていない純白で、頭の中で考えていたゴチャゴチャが全てどこかにいってしまった。



5月に見た薔薇も凄く綺麗だったけど、この一面に広がる雪も凄く素敵。








「…優羽」



雪に見とれていると後ろから声をかけられた。


その瞬間、体がビクッとしてしまった。



そして私はゆっくり振り返った。



「達也…」



そこには優しい顔つきをした達也がいた。



「どうして、ここに?」



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