婚約者の秘密♪
「優羽、泣きすぎ」



達也が微笑みながら私の涙を指で拭ってくれる。



「だ、だって…達也からプロポーズされるなんて…」



実感が湧かない。




そういえば前にテレビでプロポーズされて泣いた女の人のエピソードを見たことがある。



あの時は少し大袈裟かなっと思ったが今ならわかる。



大好きな人からプロポーズをされることが、どれだけ嬉しいことなのか…




「…俺、まだ若いし未熟だけど優羽を思う気持ちは誰にも負けないから。

俺の側にいてよ」



「……はいっ……!」



そう答えると達也は嬉しそうに笑って、もう一度私を強く抱きしめた。



「よかった…」



上から達也の安心した声が聞こえた。



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