夏の空の虹
「はああっー」

─ガラっ

病室のドアが開いた。

『早瀬くんっ、どーしたの?ため息なんてついちゃって』

中山さんだ。

「中山さんかぁっ」

わざと嫌な顔をした。

『中山さんかぁっとは何よっ!!!!!んで、早瀬くん、なんかあった?』

何かあった

そんな所かな

「まあ…、うん」

『あたしでよければ聞くよ?』

中山さんなんかに相談したらさ

親に伝わって

泣かれてさ

病弱に産んでごめん

なーんて

言われても

困るだけだ。

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