あたしの意地悪不良彼氏

モノトーンでまとめられた生活感のない部屋からはタバコの匂いがしてすぐにここが凌の部屋だと分かった。

凌が中に入ったのであたしもその後に続いて中に入ろうとした。







あたし、中入って大丈夫なわけ?

朝の出来事思いだすと若干ってゆ-か、かなり危ない気がするんだけど。

てか、あたし食われる?


身の危険を感じたあたしは開いたドアの前で立ちつくしていた。

『…なんだよ。さっさと入れよ。』
『タバコが臭かっただけだし。』
『あっそ。悪かったな。』
あたしはなるべく冷静を装って嘘をついた。

『失礼いたします』

そこにさっきのお婆さんが飲み物を持って入ってきた。
……が。
『失礼いたしました』

すぐに部屋を出ていってしまった。

行かないで────!!!!

というあたしの心の叫びに気付かずに。


< 23 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop