あたしの意地悪不良彼氏

『じゃ、くじ引けー。』


くじなんてありきたりな決め方だけど。



女子の目は真剣そのもの。



あたしは残りものでいいや。




『じゃ、結果発表するぞ』

格好つけのナルシ担任が次々と結果を黒板に書いていった。



あたしは…っと。

 

あ……。



あたしだ。




特等席。


最悪。



女子の視線が最高に痛い。


『結李空良かったね!特等席だよ!あたし達席前後だし!』



紅禾と近いのは嬉しいけど。


やっぱり女子からの視線はまだあたしを睨んだまま。


そんないつも教室にいない人の隣になってなにが嬉しいのか全くわからない。



こんな事でいじめとか起きたらどうしよう。



空は雲1つない天気なのにあたしの心の中は雲空だ。


これからなにも起きませんように。



そんなあたしの願いも虚しく。
事件(?)はすぐにやってきた。


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