あたしの意地悪不良彼氏
【FROM:凌】
Title:無題
今すぐ図書室にこい。
-----------END----------
今すぐ!?
わがままもいい加減にしてよ!!
このクソ王子が!
せっかくの昼休みなのに。
と、思いながらも本当はメールが来た事が嬉しかった。
あたしは軽い足取りで図書室へ向かった。
ガラガラッ。
あたしは図書室のドアを開けた。
って。
誰もいない?
『…凌?』
『…何?』
『へっ!』
いないと思っていた凌はあたしの真後ろに立っていた。
『ねぇ、なんであたしを呼んだの?』
『暇そうじゃん。…もしかして自分は特別とか期待した?』
『…してませんッ!』
『あっそ』
ただ話しているだけ。
ただ同じ部屋にいるだけ。
たまたまあたしを呼んだだけ。
なのに、こんなにドキドキするのはあたしが凌を好きだから。
キーンコーン。
昼休みの終わりを告げるチャイムがなり、あたしと凌は図書室を出た。