レプリカ3分前
日下部の事が嫌いだ、というわけではなく、彼は元々こういう性格なのだ
話せないわけでなく、話すときは話す。必要のない場合は全く話さない、無駄のない男だ、と日下部は勝手に解釈している
「入澤さん、どうするんですか?これから」
ホットココアを飲みながら尋ねた
「そうだね、このままここに居ても多分人だけが増えるだけだろうし、何処か1泊できる場所ないかな」
「ある」
急に樹市子が話し出した
日下部は驚いて彼の顔を見た
下を向いている
「なになに?急に。樹市子くん、実は自分ん家この近くです、とか?いやいや、変な冗談はやめてよ」