ボランティア委員
「きりーつ、れー、着席ー」
間延びしたクラス委員の声が、1時間目の授業が終わったことを告げる。
がやがやと騒ぎ出し、思い思いの方向に集まっていく生徒達。
私と蓮華は、足早に教室の後ろの扉に向かう。
教室から出るとき、一人の男子と肩が当たった。
ごめん、と私は謝ると、教室を出てすぐそこにいたマリナと3人で喋りだした。
「昨日のドラマ見た?あー……名前は忘れたけど、ジャニーズが出てるやつ!!」
「見たよ~♪危は?」
昨日、私が風邪を引いていたことを覚えてないのだろうか。
まあ、見たんだけど。
「見たけど、ジャニーズの子の演技が下手だったね」