ボランティア委員
月曜日:4時間目
「綺麗!!」
ちらほらと、白い粉が舞い始めていた。
雪だ。
たしか、初雪だった気がする。
もうそろそろ、春が来てもおかしくないのに。
「……っていうか、寒いんですけどっ?」
マリナが自分の肩を抱きながら文句を言う。
続けて私も。
「よくそんなありきたりの台詞が言えるね」
前を歩く蓮華が振り返って、こちらによってきた。
「2人とも……。枕草子の第二百八十段を思い出してさあ、風情をかんじなって?」
「は?なにそれ?」
「私は第一段のほうがあってると思うけどな‥。それとマリナ、中学校の頃やったから。」
「中学校って何?おいしいの?」
マリナがとぼけた顔をしながら言う。
とりあえず、マリナは放っておこう。
「え~?第二百八十段だって雪が降ってるじゃん?」