ボランティア委員
月曜日:雨粒
「雨だ」
「雨だああーっ」
「雨だ~」
私、マリナ、蓮華が順番に雨の観想を言う。
同じ言葉なのに、それぞれの言い方の違いにおかしくなり、思わずくすっと笑う。
昇降口を出ると、降っていたのだ。
そこまで暗くないから、気づかなかった。
受験生が見れば、落るかもと不安にさせそうな天気だ。
「私、傘とってくる」
「え、危持ってきてるんだ!?」
「ということは、マリナは持ってきてないんだ?」
「蓮華もだよー。いれてー、危ー」
「そろいもそろって……」
蓮華が忘れるとは珍しいな。
そう思いながら靴を脱ぎ、上履きに履き替える。