ボランティア委員
相変わらず、楽しそうなクラスだ。
私は苦笑した。
さらっと目で、マリナを探す。
窓際の席で座っていた。
蓮華と同じように本を読んでいるのだが、明らかに雰囲気が違う。
唇がわずかに右上がりになって痙攣気味、本を持つ手が震えている。
ギャグ漫画を読んでいるようにしか見えない。
というか、絶対ギャグ漫画だろ、それ。
もはや、顔がにやけ気味になって、下手したら不審者扱いされそうなマリナを呼ぶ。
「マリナ、マリナー、朝歌マリナー」
「ん?危かーっ、何ーっ?」
「荒岡、今日来てないねー」
「んー?あっ、いないーっ」
「午後から来ると思うからー、来たら教えてー」
「んっ。危のトコにつれてくーっ」
大声で話す、マリナと私。