ボランティア委員
「七味ってさー、なんで七つの味なの?他にも入れればおいしくなるのにー」
醤油ラーメンをほおばりながら、左隣の私に聞いてくる蓮華。
別に、7種類はいってるから七味ってわけじゃないって。
めんどくさいので、適当にあしらっておく。
「それはさ、ラッキーセブンって言うでしょ?七味も“七”が入っていれば、売れると思ったんじゃない?」
「えー?何それーっ?大体、七味ってアメリカと関係なくない?」
「ラッキーセブンってアメリカなんだ?」
塩ラーメンをずるずるっと啜る私。
店の奥のほうには、楽しそうに皿洗いをする、金髪眉なし店員の姿が見える。
学校にいるときは気だるそうなのに、ここでは大違いだ。
何かに夢中になると、人は変わるのだろう。