ボランティア委員

……いや、きっとここにいる彼が、本来の彼なのだ。


「そういえばさ、危、マリナから聞いたんだけど」

「ん?」


ラーメンを啜っている途中で、蓮華のほうを向く。


「……。えっと……危の入ってるボランティア委員会の委員長、大学受かったらしいよ」

「へえ?」

それがどうしたのだろうか?

マリナとは関係ないけど……?

そういえば、その委員長がふられたとか言う話を、この間したような――

「それで、この間言った、委員長をふった成績トップの先輩、サッカー部のバカ先輩と付き合ってた人」

「……蓮華、その言い方は……」

「その人は、委員長と同じ大学受けて、落ちたって」

「へえ」

「委員長、今頃喜んでるよ~♪フィーバーフィーバーだよ~」
< 60 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop