ボランティア委員

1-Cの荒岡文也(あらおか ふみや)は金髪の眉なし、いわゆる不良だ。

その荒岡と私が今回の見回りだったのだが……

荒岡はちょっとした事情があり、休んだ。

別に私はそれならしょうがないと思っていたし、あっさりOKの返事をした。

そして今、塾帰りである河原崎先輩と見回りをしているってわけだ。

河原崎先輩って本当にいい人なんだなあと実感した今日このごろである。


「あー……、藤澤」

「なんですか?」


目をそらし気味で話す先輩。


「メアド教えてもらいたいんだが……」

「いきなりですねー」


別に皮肉を言ったわけではない。

私の本心のつもりだった。



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