戦場駆け征く
鈍色の光を放つ剣を置くと、彼は晴天の空に手を伸ばした。眩ゆい光が指の間から漏れてくる。


綺麗だ、純粋にそう思った。
彼女と出逢うまで、一度も青空を見上げたことは無かったな、と漣犀はぼんやりと思った。
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