初恋タイムスリップ【完】
一年間楽しかった。


私はこの思い出だけで、生きていける。

前を向いて歩いていける。


だから



成海くん



成海くんは成海くんの夢を叶えて



私たち、本当は別れているんだから………



成海くんの未来を変えてしまうようなことを私はしたくない。














修正最終日





2001年3月28日








目を覚ますと、成海くんはまだ眠っていた。




天窓から入る明るい日差し。




お互いが裸であることを明るい部屋で再確認して恥ずかしくなった。





眠っている成海くんを見つめていると、いろんな思いがこみあげてくる。





こんなに好きなのに





こんなに大好きなのに



こんなに…………





でもだからこそ、

成海くんの未来が大切。









成海くんの人生を私が修正するなんて、そんなことしちゃいけない。


いけないんだ。


私は決心が揺らぎそうな自分に、何度も言い聞かせた。









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