初恋タイムスリップ【完】





「ん………美音…」




成海くんが目を覚ました。





「なんで…泣いてる…?」





ベットの中で成海くんは私の頬に手をあて、涙を指でぬぐった。


私は泣いていた。




明日にはまた



私は………ひとり





自分で決心したことなのに、

今、目の前にいる成海くんをみると、

どうしようもない淋しさが押し寄せてくる。



ずっとそばにいたい。



ずっとずっと

触れていたい。



誰にも…渡したくない。





でも本当の、


本来の二人に戻そう。








「美音、愛しているよ」






うれしいはずの言葉が私を苦しめた。









< 205 / 237 >

この作品をシェア

pagetop