初恋タイムスリップ【完】
しばらく畑の中を歩いてから、

細い川に掛かっている、小さな木製の橋を渡った。

私の家は、学校から歩いて20分ぐらいのところにある。


成海くんの家は、うちとは反対方向って、そこまでは知ってたけど、くわしく場所まではわからない。


ずいぶん遠回りなんじゃないかな





ずっと黙って歩いていた成海くんが口を開いた。



「ピアノ、頑張っているね。部活の休憩中とかに音が聞こえる」



「そう・・なんだ」


うぅ。。。。



なんかもっとかわいい答えかたが、できないものだろうか…



成海くんも、部活頑張っているよね・・とか、


あとは・・・





「桜木、彼氏とかいる?」





かっ彼氏?





「い・・・いない」


もう、カチンコチンだよ・・私。


ロボットみたいな話し方になってる。


はぁ・・・



でも、


なんでそんなこと…?









ちらっと横目で成海くんの顔を見ると、



成海くんは、真剣な顔をしていた。














< 23 / 237 >

この作品をシェア

pagetop