初恋タイムスリップ【完】
家の前の古い電柱についた、小さな丸い街灯が、
無言で立つ二人を照らしていた。
街灯なんて普段は気にもとめていなかったのに、
今日は、そんな小さな灯りさえも、すごく明るく感じた。
暗い畑の中にここだけ、
二人にだけ
スポットライトを当てられているような気がしてしまった。
あっそうだ、マフラーを返さなくちゃ。
そう思って、マフラーに手をかけた時
「俺とつきあってくれないかな…」
付き合う…
成海くんと・・つき・・あう・・
それって、
どういう・・
頭がぐるぐる回って、なんだかよくわからなくって…
えっと………
「桜木の事が好きなんだ」