初恋タイムスリップ【完】
こんな家にいたくない


そう思っても、そのころの私は、まだ幼すぎて、反抗もできず、

ただ言いなりになるしか生きていく道がないと思いこんでいた。



母親が怖くて

父親が怖くて


逆らえなくて・・・


私は親の期待する有名音大に入れば、


母親が私を

私のことを

好きになってくれるんじゃないか


父親が私の存在に気付いてくれるんじゃないかと



そのころの私には、そんな幼い考えしか浮かばなかった。




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