ドーンッッッ!!




「じゃ、見ててね」


真面目な顔になった空澄は、顔の前で両手を重ねるようにしてかざし


その手に力を込める様にして“フウ…”と息を吐いた。



すると



5メートル程離れた場所に、青い光を纏った羽が幾重にも重なって現れた。



「マジで――――ッ!!?」


天使すげぇ!!



「HAHAHA…!

見たか…私の力を…!!」


あれっ?本当は悪役なんじゃ…? な笑い方を披露してくれた空澄。


「ふわぁ~…。すごいですぅ!!」


「…………」



ルナもアイユも、天使の力を見るのは初めてだったみたいで、感嘆の声を上げたり、じぃっとその様子を見つめたりしている。



「さ、そろそろ来るよ」



俺たちの驚き様に満足げの空澄は、何やら意味深な言葉を。


「あ?何が来るって?」


聞いた途端、ごぉぉぉぉぉぉ…と、壮大な音が…!!


「え…?えっ??」


空を仰ぐと、そこには



「人だぁぁぁァあああ!!」



顔こそは見えないが、人二人が抱き合いながら、生身で落下してくるではないか!!



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