ドーンッッッ!!
「ね…ちょ…!!大丈夫なの!?
俺、人の内臓とか飛び出る所なんて見たくないよ!!?」
あわあわと、周りの三人に訴えてみるが 一向になんの反応も無い。
「ひ…人殺しが三人も居ますよおまわりさーーん!!!」
「もーっ。ちょっとは落ち着いてよ。
僕が何の為に羽を敷いたと思ってるの?」
空澄が顔だけをこちらに向けて、ミジンコを見る目で俺を見つめた。
「え…どういうことでせう…」
「こういうこと」
顎で羽のある方を指し、少し苦しげな表情を浮かべた空澄。
俺も何が起こるのかとそちらを向くと、ボスンと羽の上に先ほどの二人が落下した所だった。
「ドンピシャ…」
アイユが呟く。
「きゃーーっ!!空澄、凄いです!!天使万歳!!」
ルナが飛び跳ねる…。
え、何コレ。どうなってるの?
「凄いでしょ。と言っても、僕はただ上司の指示を仰いだだけなんだけどね」
腰に手を当て、胸を張る空澄をみて、心底すげぇ奴だ、と感心してしまった。
天使かどうかはまだ確定してはいないが、とにかく、何らかの力を持ってる奴には変わりは無い。
「さて、“お仲間”もなんとか無事に到着したみたいだし。
お話の続きでも始めようか」
その腹黒そうな微笑みも、今じゃ天使のそれに見えない事も無いゾ★