ドーンッッッ!!
知って良い事、悪い事
「愛…ですか?」
空澄の話の切り出しに、ルナが顔を歪めた。
空澄は、ルナだけでなく、ここに居る誰もが困惑している事に気付いているようだったが
あえてそれには触れる事無く
「そう、愛。キミ達には分からない感情だよ」
と、冷たく言い放つ。
だが、その台詞に 今度は俺が顔を歪める番だった。
“キミ達には分からない感情”とはどういうことだろうか…?
口を開きかけたが、彼の右手がそれを制するようにスッと上がった。
「……いい?
これから話す事は、キミ達に重大な影響をもたらす。
それを聞くかどうかはキミ達の意思に任せるよ。
聞いてしまったら、もう後には引けない。故郷にも多分戻れない。
ただ、聞かなければ、ガンノードについて何も理解する事が出来ないだろうね。
捕獲できたとしても、何故ガンノードが現れたのか、何故地球に降り立ったのか
その原因は 一生知りえないと覚悟して欲しい。
…さぁ、みんな、選択して」
聞かずに、一生何かを閊えさせたまま生きてゆくか
これから先、どうなろうと。聞いて、この一瞬に対しての後悔のない人生を歩むか。
簡単で難しい選択。彼女達はどちらを選ぶのだろう。
今は、じっと見守ることしかできない自分がもどかしく感じた。