ドーンッッッ!!



きっと俺は。



今回の件を自分自身のせいだと、自分だけに責任があると


そう思い込んで、悩みを内に閉じ込めようとしていたに違いない。



今までがそうだった。



親が居なくなって、妹が居なくなって


家族と呼べるものがこの世から消え去ってしまって。



それまで付き合ってきた友人とも何だか距離ができちまって


悩み事が増える度に 誰に相談すれば解決するのかと思案を巡らせるが、


それが分かる前に自分で問題を解決する方が早かった。


いもしない相談相手を探すよりも、ずっとずっと。




『誰に相談したって、最後は自分で解決しなくてはいけない。

だったら、端から自分自身で考えた方が早いだろう』



俺の導きだした絶対の答え。確かにそうだった。


時には間違った選択もしてきたが、それはまた次に繋がる間違いだ。


ほら、みろ。


やっぱり俺には誰の手だしも必要無いではないか。


だけど……



何だろう、この空虚感は。



何でも無い事でキレる様になった。



一人で家に居る事が多くなった。



何でだろう。



何処がおかしいのだろう。
  
 

何かが人とは違うとは分かっていたでも、

……誰にも聞けなかった。これだけは自分で解決なんかできなかったんだ。




そんなろくでもない人生に光をくれたのがキミだった。





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