ドーンッッッ!!
「…タイヨウ?」
自覚してしまった。
人を好きになるのなんて初めての事で。妙に意識してしまうのは仕方ない事だろうが…これは、ちょっと、ヤバい。
「熱でもあるですか?顔中が真っ赤で大変な事に…」
「い…いやっ!!いいから!!大丈夫だから!!
…上目づかいは…ちょっと、マズイ」
「は?何ですって?最後の方がよく聞き取れなかったです」
疑問符を頭の上に浮かべているのは良く分かったが、その質問に答える気は一切ない。
熱くなった顔を手で仰ぎながら、風景でも見て落ち着こうと、視線をルナから外してみると。
「ぶふっ…!!ピュア・ボーイ?」
空澄が笑いを堪え切れずに噴き出していた。
「貴様……!!コロス!!」
「僕は死にましぇ~ン!!」
黙れデリカシー・無し男がぁああああ!!!
きゃはははッ☆ …なんていう、俺様の堪忍袋の緒を刺激する高笑いで逃げる空澄を、本気走り(手をパーにする、アレ)で、追いかける。
「待て…こ…ンの野郎!!!…って、急に止まるんじゃねぇ!!」
旧校舎とルナ達を挟んだ位置で、空澄が急に立ち止まる。
急いで足を踏ん張ったのだが、案の定 俺は空澄に激突してしまった。
「……ってぇええ!!」
乾いた地面に、二人向かい合って尻もちをつく。
砂埃が口に入って何だか泣きそうになった。