ドーンッッッ!!




「美味し…。


コレ、なんて言う食べ物ですか?」



そうかそうか、美味しいか!!

必然的に自炊しなければ生きてゆけない環境の俺にとって、誰かに料理を振る舞い

美味いと言ってくれる事が何より嬉しい事なのか!!



……って、あ?


“ナンテイウタベモノデスカ”???



「お粥…知らない…?」


「オカユ…?」



…驚いた。本当に知らないのか?



「えっとー…米をドロドロに炊いたー…あー…」


「コメ…?コメとはなんですか?」



なんなんだ、コイツ。



外国人?…いや、その割に流暢な日本語を使う。


何度かこういうやり取りを繰り返し、埒が明かないと悟った俺は


また後で教えてやるから とムリヤリ丸めこんで布団へと押し込んだ。



「あのさ…。キミ、どこから来たんだ?」



ぺったんこになった布団の居心地が悪いのだろう。


もぞもぞと、何度も身体を動かしながらベストスポットを探している。


「えと…クイーンベルドという所です。

きっと貴方は知らないと思い…ます」


「クイーンベルド…?」



復唱してみるも、その地名に心当たりはない。




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