ドーンッッッ!!




動こうとしてもがくうちに、凍った部分から、ポキリと足が折れ

地面に勢いよく倒れこんでしまった。


倒れ込んだ部分に残っていた液体に触れ、一気に片腕が凍りついてしまう。



『何ヲ…シタ?』



ギギギギッ


ゆっくりと身を起こしながら、俺に向かって話しかけてくる。



『大キナ衝撃…アッタ…。ソレモ…オ前達ノシタ事カ?』



「…ああ。…痛いか?」



『イヤ……。痛覚ハ、無イ』



「そうか…」



質問に答えながら コイツも、話せるんだな と、改めて思った。



あまり近くには寄っていないが、ここから見る限りでは、マネキンに近い姿をしているのが分かる。


ワンピースから覗く、折れた白い足は、断面も真っ白で。


骨と肉で出来ている俺達とは、似ても似つかない程無機質な姿をしている。


胴体もそれと同じ物質で構成されているようだったが、腕だけは違った。


まるで恐竜の様な、大きな爪と分厚い皮の、恐ろしく長い腕。


中身がどうなっているのかは分からないが



肩の辺りにある接続部分には、機械の様な、細いチューブ状の物が蠢(うごめ)いていた。



デブラは、何を思ってこんな姿にしたのだろうか。


ルナ達とはまるで違う造りのまま、彼女達の目の前に出されて、恐れをなされるとは思わなかったのだろうか。



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