ドーンッッッ!!



ね?ホントでしょ? と、一人ニコニコする空澄にも、今の俺はつっこむ気になれない。


ホントかどうか、自己申告で信じろと?


半ば放心状態の俺を気遣う訳でも無く、空気の読めない空澄は、今に至る状況説明を始めた。


「今、負傷を追ったみんなを、程度の軽いカナタちゃんがヒーリングしてくれてる。

みんな命に別条は無いみたいだよー。


で、唯一死にかけたキミに、今全力で治癒して貰ってるわけ。僕には何も出来る事が無いから…こうやって手を握ってあげてたのさ」


「…わかったから、もう手を離してくれまいか」


可愛い顔してても、男に手を握られるのは気色が悪い。




「…で?何でお前の師匠様はここに居るんだ」


「もーっ!聞いてなかったの?もーっ!!」




今『もーっ』って二回言った……


呆れ顔の天使は説明を続ける。



「だから、太陽は死にかけてたんだってば。それを察知したお師匠様が来るのは至極自然な節理ってもんじゃないのー?」


………ってことは、だ。


もしかしなくても俺は、天に召されようとしてたという事なのか。


ゆっくりと死神様を見ると、『イエー』と、ラッパーみたいなポーズを決められた。……うん、やっぱ絡みづらい。



「でも、今回の事は別の星の干渉による異例の事態だから って、お師匠様が魂を引き戻してくれたんだよ」


感謝したまえ!



あたかも自分がやりました的などや顔をされて、正直思ってはいけない事を考えてしまいました。


召されろ!!…と…。




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