ドーンッッッ!!
「“借りて”?」
光夜さんがピクリと眉を上げる。
ガンノードはコクリと頷いた。頷いた時、油をさしていない機械の様な音を発していた。
『まさか…奪ウなんて事はしナイ。
取り込ム事で何かが変わるト思っタから…。
でも、メールヲ送った時ハ、脅す様な事も書いてしまって反省してイる』
しゅんと項垂れる様子が、何故か死んでしまった妹にダブった。
…そういやアイツも、こんな仕草をよくしていたな。
懐かしい想い出に、勝手に頬が緩む。
『皆さん二も、沢山ご迷惑をおかケしまシた。もう、十分です。
愛ハきちんとお返ししまスノで、あナた方の目的を果たして下さい』
元々小さい身体を益々小さくして、長い腕を胸の前に揃えて掲げる。
「…あの…?その恰好は…」
『…人間ノ刑事ドラマというものを、箱がいっパい並んだ所…てれび?…で見て学びまシた』
「ああ!てじょうとか言うものをかけるんですよね!!
タイヨウッ!!てじょうプリーズです!!」
……ああっもう!一気にマヌケな雰囲気になったよ!!
目を輝かせ鼻息まで荒くした水色の女の子が、さァ!!と言いながら手錠を催促してくる。
何と言うか…
「…ベッドの上で言って欲しいんだ?へぇ…」
空澄よ、そんな目で俺を見るんじゃない。というか、心を読むな。当たってるけどな!