ドーンッッッ!!
顔を拭きながらリビングに戻ると、
洋風のテーブルの上に、なんともミスマッチな和食が置いてある。
俺に気付いたルナは、振り返りながら百万ドルの笑顔を俺に向けて来た。
「あ、座って下さい!頑張ったんですよ、私!!」
ううああああああ…
「…今の俺にそんな顔を見せると…火傷するゼ」
「…すみません、意味が分かりません」
ええ、僕もです。
返す言葉が見つからず、無言で席に着く。
目の前には、魚をメインにした超和風料理が並んでいた。
「あのねっ、タイヨウ!!置いてあった書物を見て作ったんですよ!!
味はみていないけど、きっと美味しいです!!食べてくださいッ」
ずっきゅーーーーん!!!!
「ブフォッ。い…頂きます…」
ルナ、キミのせいで、せっかくの料理が血の味になりそうだよ…。
主に鼻から出た…ね。
「…どう?美味しいですか?」
「うん、すげぇ美味いよ。本だけ見て作れるなんて、流石魔法使いだなー!!」
食べたのは卵焼きを一口だけだが、ちゃんと出汁が効いてて美味い。
自然と箸を持つ手が動く位に。